尿酸値の上昇を放置すると

@【痛風になる危険性が高くなります】
高尿酸血症患者のうち10%の方が痛風を発症すると言われています。痛風とは、足の親指の付け根や膝の関節等に突然「風に吹かれる程度でも痛い」と言われる程の激しい痛みが現れる病気です。足の親指の付け根や膝の関節のみならず、少しずつ腎臓などの内臓にも尿酸が溜まり、様々な疾患を招くそうです。尿酸は窒素を含んだ化合物で、無味無臭で細かく白い結晶です。尿酸値が上昇することで、この結晶が「尿酸塩」という細かなガラスの破片のような状態となり、それが患部に突き刺さって炎症を起こし、いづれ激痛となって襲ってくるのだそうです。尿酸値の値7.0mg/ dl以上が長年続くとこの痛風発作を発症する可能性が高くなります。痛風は、その昔「贅沢病」等と言われた病気でしたが、現代日本の美食文化への変貌から、ずいぶん一般的な病気になってしまっています。また、痛風患者は女性に対して男性の方が圧倒的に多く、発症者は男性100人に対して女性1人の割合だそうです。女性ホルモンの働きの影響なのだそうですが、閉経後の女性ホルモンの減少は、間接的に痛風の要因の一つになりえるとも言えます。また、近年では発症の若年化もすすんでおり、かつては中高年層に多い病気だった痛風も、現在では30代で発症する場合も非常に多いそうです。

※【痛風に至っていなくても・・・】痛風発作がないからといって、尿酸値の上昇を放置するのは非常に危険です。3年経過を機におおよそ5人に一人の割合で、何らかの腎障害を引き起こすと言われているのです。高尿酸の値を放置すると、脳卒中や狭心症、虚血性心疾患等の発症率がふつう数倍の確率で高くなると言われています。

A【結石が出来やすくなります】
高尿酸値が続くと、腎臓結石が出来やすくなります。腎臓内に結石が出来ると、結石が腎臓内の壁を傷付け、尿に潜血が混じることがあります。これを長年放置すると、結石の数が増えたり、結石が大きくなったりする場合があります。
(尿に潜血が混じる原因は結石の存在のみではなく、腎臓から尿管、前立腺等の腫瘍などによる場合もあります。潜血を指摘されたら必ず精密検査を受けましょう。)結石が腎臓内にあるうちは、痛みもありませんし精密検査を受けなければ気づかないことが多いのですが、何かの拍子で結石が腎臓から膀胱、尿管を通って排尿に向かうと、かなりの激痛(お産の痛みの上、がんの痛みの下と言われます)となって症状が現れます。貴方の周りにも、この激痛の体験者がきっといるはずです。こうなってしまっては、救急外来等で処置してもらうしか他ありません。こうなる前に、尿酸値を下げる努力が必要です。結石は、いづれ必ず排泄されるというものではありません。出るか留まるかは神のみぞ知るのです。ちなみに結石の要因でいえば、高尿酸の他”シュウ酸カルシウム”という物質の過剰摂取も原因の一つとなります。シュウ酸カルシウムが多く含まれる食材は、日本にはさほど多くありませんが、コーヒーや紅茶、ほうれん草に含まれています。日常これらを摂取する機会は少なくないと思いますが、シュウ酸カルシウムを体内に吸収しずらくする方法があります。それはとても簡単で、コーヒー・紅茶には”牛乳”を入れる、ほうれん草には”かつお節”をまぶす、これだけで過剰摂取を予防出来るとの医師のお話でした。ちなみにほうれん草に含まれる栄養素には、高尿酸改善に必要な成分も含まれています。

高尿酸血症と主な合併症
関節 → 「痛風」
腎臓、泌尿器 → 「腎臓障害(腎不全)」「尿路結石」
心臓 → 「狭心症」「心筋梗塞」
脳 → 「脳血管障害」
全身 → 「高血圧症」「高脂血症」「糖尿病」


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